ご案内
私たちの身体脳(太古の昔に作られた複雑きわまりない自律的なシステムだ)は、身体が発する無数のメッセージを統合し、全身の筋肉をどう動かすかを調整し、しかるべき信号を全身に送り出す。
こうして筋肉の連係プレとパワーを演出する神経刺激が全身の神経ネットワークを駆け巡る。
このシステムは、使うたびに身体脳の機能を強化する。
そして動が血管を強化し、血流を改善するように)神経ネットワークをより太くし、情報の伝達をより滑らか(有酸素運にする)。
スポーツ選手たちは、この三O年で筋トレの利点に気づいた。
そして興味深いことに、筋トレの思恵を最も多く受けているのは砲丸投げや重量挙げの選手ではなく、フィギュアスケートやスキーのように優雅さと技術と全身の筋肉の連係を必要とするスポーツの選手たちだ。
こうした競技におけるレベルの向上(たとえばスケートにおける三回転ジャンプや四回転ジャンプ)は、筋力の増加だけでは説明できない。
脳と筋肉の連係プレーが強化されてこそ可能になったのである。
同じことが私たちにも言える。
私たちにも三回転ジャンプを跳び、コートを駆け巡って強烈なバックハンドを打つための神経団路はある。
ただ何十年も使われずに眠っているだけだ。
しかし定期的に筋トレを行えば、神経ネットワークを冬眠状態から目覚めさせることができる。
たとえば平地を歩く場合、私たちは必要な筋肉を総動員しているつもりでいるが、実際に使われているのは筋肉中の細胞の一O%程度にすぎない。
細胞は個々の筋肉に均等に散らばっているので、一O%を動員しただけでも筋肉はちゃんと動く。
そして残りの細胞はお休みだ。
もちろん激しい運動をすれば、それだけ動員される細胞も増える。
長い階段を上がったり、本格的な山道を歩いたりすれば、一歩ごとに筋肉細胞の三O%が動員されるかもしれない。
もう限界というところまでウエイトを持ち上げれば、その瞬間には筋肉細胞の半分ほどが動員される。
いずれにしても一OO%には程遠いのだ。
どの筋肉細胞を動員し、どの程度まで収縮させるか。
これを決める能力があればこそ、私たちは驚くほど自在に動ける。
テニスコートを横切ってボルを打ち返すには、打球の方向やカブ、回転、勢いなどの微妙な調整が必要だ。
脚と腕の筋肉一つひとつが、さまざまな動きからなるシンフォニーのなかで自らの役目を果たさなければならない。
数えきれないほどの神経細胞が、数えきれないほどの筋肉細胞をコントロールしている。
ボールをネットの向こうに打ち返すだけのために、ほんの一瞬だが壮大なハーモニーが奏でられる。
それが私たちの神経情報スーパーハイウェイである。
遅筋、速筋筋肉をコントロールする神経は何千もの細胞からなり、その一つひとつが無数の細い枝に分かれている。
その細かい枝の一つひとつがひとつの(たったひとつの)筋肉細胞につながっている。
たとえば太腿の大きな筋肉には一OO万以上の筋肉細胞があり、神経細胞はおそらく一万個ほどあるだろう。
それらが束になって二つの主要な神経となり、これが全体をコントロールしている。
ややこしい話だが、もう少し辛抱してもらいたい。
私たちの身体には二種類の筋肉細胞がある。
強さの筋肉と持久力の筋肉だ。
言い換えれば、私たちの筋肉には強さの細胞と持久力の細胞があり、それらは異なっている。
ちきん持久力の細胞は「遅筋」と呼ばれる。
これにはミトコンドリア(ご記憶だろう、車で言えばエンジン一方、強さの細胞は「速筋」と呼ばれ、ミにあたるものだ)が多く、持久力はあるがパワーは少ない。
トコンドリアは少ない(持久力は劣る)そして神経細胞は「遅筋」か「速が、代わりにパワーがある。
筋」のどちらかに結びついている。
必ず「どちらか一方」であり、両方ということはない。
つまり、神経細胞のほうも「強さ」か「持久力」か、どちらかの信号を送り出すようにできている。
たとえば太腿の正面にある大きな筋肉(大腿四頭筋)には一OO万以上の筋肉細胞があり、それをコントロールする神経細胞が一万個あり、一定のパターンでコそれぞれがたくさんの筋肉細胞(運動単位)に枝を張り、ントロールしている。
ここで、私たちが実際にどのように動いているのかを説明しよう。
私たちの脳は一群の筋肉細胞を自在に操ることができる。
身体脳は一瞬にして、特定の筋肉から特定の筋肉細胞を選び出し、神経細胞を通じて必要な指示を送る。
そのおかげで私たちは踊ったり、回転したり、跳んだり、あるいは足の指を聞いたり閉じたりできるわけだ。
ほんの一握りの神経細胞だが、それひとつの動きに動員されるのは、らはすべて厳選された神経細胞である。
しかも私たちの身体脳は、こうした選択を一瞬のうちに何百万回も行っている。
驚異的なことだ。
そんなことを意識的にやろうとしたら忙しすぎて目が回ってしまうだろうが、幸いにして身体脳は勝手に動いてくれるから、私たちは何も考えなくていい。
ただし、この素晴らしい神経細胞と筋肉細胞の協調関係が存在することは忘れないでほしい。
メンテナンスを怠らなければ、このシステムはこの先もずっと踊ったり、スケートやテニスを楽しんだりすることを可能にしてくれる。
こうした筋肉と神経の知識を前提に、筋トレと持久力トレーニングを比べてみよう。
ふつうに歩くだけだと、私たちはもっぱら持久力の筋肉細胞だけを使う。
しかも、そのほんの一部を代わるがわる使うだけだから、筋肉細胞にはゆっくり休養する時間がある。
筋肉は動いていても、筋肉細胞の九O%は寝ているかもしれないのだ。
これでは若返りのcmをたっぷり放出するには不十分だ。
しかし走り始めると、さらに多くの持久力の筋肉細胞が動員される。
これでやっと大量のC6が、その要素を加えれば、もう持久力の細胞だけでは間に合してcmが放出される。
この「走り」に「登坂」わなくなり、強さの筋肉細胞も動員される。
長く走れば走るほど持久力の細胞は忙しくなり、坂がきつければきついほど強さの筋肉細胞も忙しくなる。
そして限界まで来ると筋肉細胞は疲弊し、傷つく。
まりC6が大量に放出され、それに応じて更新と若返りのcmが放出される。
だから有酸素運動は、汗が流れてくるまで続けないと意味がない(C6が大量に放出されない)。
だから筋トレも、限界に挑戦しなければ意味がない。
専門的なトレーナーをつければ、強さの筋肉細胞の能力を限界まで引き出すようなメニューを考えてくれるだろう。
ぎりぎりの運動を一O回とか一二回とか繰り返して一セット、それを何セットか反復する。
強さの筋肉細胞はエネルギーをすべて使い果たし、さらに何回かのチャレンジを求められる。
そのようにして、私たちはわざと筋肉細胞を酷使する。
筋肉ではなく、筋肉細胞を痛めつけるのだ。
わざと。
筋トレをした後のボディビルダーの筋肉を電子顕微鏡写真で見ると、細胞レベルで大きな損傷ができている。
これこそトレーニングの成果だ。
私たちの身体は細胞の損傷を必要としている。
そうすればたくたくさんの修復と若返りが続く。
私たちの筋肉は痘撃し、さんの炎症が起き、たくさんのC6が出て、燃え尽きるかもしれない。
しかし、そこまで行けばC叩のおかげで筋肉細胞が若返る。
ただし、筋トレは週に六日続けて行うものではない。
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